2026年上半期のサイバーセキュリティ展示会では、AI、自動化された防御、ゼロトラストといったテーマが引き続き大きな注目を集めました。米国のRSAC、タイのCybersec Asia、日本のIT Week、台湾のCYBERSECまで、AIはもちろん今年の会場で最も目を引くテーマであり、多くの企業が新技術によるセキュリティチームの負担軽減に期待を寄せています。一方で、会場での対話はすぐに、より難しく実務的な前提へと立ち戻ります。デバイスが検出・識別されていなければ、AIを導入しても分析できるシグナルは不完全なままであり、ゼロトラストポリシーを適用すべき対象も定まりません。企業がまず答えるべきなのは、「社内ネットワークにどのようなデバイスが存在するのかを本当に把握できているか」、そして「各デバイスが現在、安全かつコンプライアンスに準拠した状態で管理されているか」という問いです。
テクノロジーによって判断を迅速化できても、検出されていないデバイスを適切に管理することはできません。
この課題は、市場によって異なる形で表れています。米国市場ではAIとアイデンティティセキュリティへの関心が高く、台湾の顧客はコンプライアンス、監査、サプライチェーン管理を重視する傾向があります。日本のIT Weekでは、企業の日常運用という視点から、新技術の導入時にも既存環境の安定性と運用負荷を考慮する必要があることが示されました。一方、タイをはじめとする東南アジア市場では、製造業、物流、多拠点・多国籍展開の拡大に伴ってデバイスが急速に増加しており、社内ネットワークの可視性がより現実的かつ切迫した管理課題となっています。
UPASはRSACへの出展を通じてグローバルなサイバーセキュリティ業界との接点を深め、ゼロトラスト、アイデンティティセキュリティ、自動化された防御、AIセキュリティなどの動向を把握しました。
これは、社内ネットワークの可視性が、単に「デバイスを一覧化する」ことにとどまらないことも示しています。企業が、あるデバイスの所有者、接続元、稼働しているシステムを把握していなければ、その後のアクセス権限管理、脆弱性対応、ネットワークセグメンテーション、インシデント調査は、すべて不完全な情報に基づいて行わざるを得ません。デバイス台帳の信頼性が低ければ、どれほど高度な分析や自動化を導入しても、可視化できている一部のデータをより速く処理しているにすぎない可能性があります。
同様に、ゼロトラストの実装においても、デバイスそのものに立ち返る必要があります。企業は「誰がログインしているか」だけでなく、「どのデバイスが接続しているか」「そのデバイスがポリシーに準拠しているか」まで把握しなければなりません。現在の社内ネットワークには、従業員のPCやサーバーだけでなく、プリンター、カメラ、入退室管理システム、会議用機器、ゲストデバイス、委託先のノートPC、生産設備、各種レガシーシステムも接続されています。これらの中にはエージェントのインストールに適さないものや、従来のアカウント管理の対象にならないものもありますが、いずれもネットワーク上の接続ノードになり得ます。攻撃者は、最も強固に保護されたシステムを正面から突破する必要はありません。長期間稼働し続け、パッチが適用されていない、あるいは管理主体が不明確なノードを一つ見つけるだけで、社内ネットワーク内をさらに横展開できる可能性があります。
このように、4つの主要展示会はそれぞれ異なるトレンドに焦点を当てながらも、最終的には共通する管理基盤へと行き着きました。根底にあるニーズは一貫しています。
企業はまず信頼できるデバイスビューを確立し、その上でアクセス制御、パッチ適用、監査、インシデント調査を一つの管理基盤につなげる必要があります。
網羅的なデバイス情報は、EDR、SIEM、アイデンティティ管理、脆弱性管理に共通する参照基盤となります。これにより、セキュリティチームは台帳の照合作業、例外対応、責任範囲の確認に伴う負担を軽減し、複数ツールの運用による疲弊を抑えることができます。
タイのCybersec Asiaでの交流を通じて、企業が関心を寄せていたのは、単一のサイバーセキュリティ製品だけではありませんでした。重要な課題は、急速に変化する環境全体を、どのように制御可能な状態に保つかという点です。多くの組織は、新工場・新拠点の稼働開始、旧設備の継続利用、委託事業者の出入り、サプライチェーンとの接続といった状況に同時に直面しています。そのため、デバイスの調達元や管理責任が複数の部門に分散しがちです。
製造業や重要インフラでは、状況はさらに複雑です。生産ラインの制御装置、産業用コンピューター、カメラ、入退室管理システム、プリンター、センサー機器には、エージェントのインストールが適さないものもあり、任意に停止したりアップデートしたりできない機器もあります。その一部でも正しく識別されていなければ、企業はどのデバイスが接続中なのか、ポリシーに準拠しているのか、あるいは未承認の侵入口となっていないかを確認することが困難になります。
ただし、タイ市場から得られた示唆は、東南アジアに限ったものではありません。企業活動が拠点、部門、国境を越えて広がると、人手による棚卸しや、分散したスプレッドシートでの管理にはすぐにずれが生じます。管理者が本当に必要としているのは、継続的に更新されるデバイス情報と、異常発生時に直ちに対応できる制御機能です。
今年、UPASの展示ブースで「エージェントレス」「社内ネットワークの可視性」「デバイス識別」「デバイス遮断」といったキーワードが、より目を引く機能よりも早く議論を呼んだのは、このためです。多くの企業は、サイバーセキュリティツールを導入していないわけでも、AI、ゼロトラスト、XDRの重要性を認識していないわけでもありません。実際に行き詰まっているのは、その第一歩です。
既存のネットワーク環境は複雑で、デバイスの種類も多岐にわたり、工場、国、部門をまたいで管理責任が分散しています。すべてのデバイスに事前のエージェント導入を求めれば、生産設備、レガシーシステム、ゲストデバイス、委託先のノートPC、Windows以外のエンドポイントに直面した段階で、導入計画は容易に停滞します。ソフトウェアをむやみに追加すれば、それ自体が新たな運用疲弊を招く可能性もあります。セキュリティチームは一見多くのツールを手にしていても、実際には、より多くのルール、例外、説明できないギャップを管理しなければなりません。
UPASが着目するのは、まさにこの基盤層です。
UPASは、Network Access Control(NAC:ネットワークアクセス制御)とIT Asset Management(ITAM:IT資産管理)を一つのプラットフォームに統合し、企業が頻繁に直面する二つの管理課題に対応します。それは、「現在どのデバイスが接続しているのか」と「それらのデバイスの資産情報およびセキュリティ状態はどうなっているのか」という課題です。
UPASは、デバイスが接続した最初の瞬間から、企業が包括的な管理視点を確立できるよう支援します。
エージェントレスNACにより、システムは社内ネットワーク上のさまざまな接続デバイスを迅速に検出・識別し、未知または未承認のデバイス、デバイスの接続位置、ネットワークアクセス状況を把握できます。異常を検出した場合は、規定に準拠していないエンドポイントからのアクセスを制限または遮断します。さらにITAMと連携することで、管理範囲をコンピューターのハードウェア・ソフトウェア資産、パッチ適用状況、セキュリティコンプライアンス、日常運用へと拡張できます。デバイス検出、アクセス制御、不正デバイス検知、資産棚卸し、パッチ管理、ポリシーに基づくアラートや遮断を連携させ、自動化されたセキュリティ対応を含む、より一貫したガバナンスプロセスを構築します。企業は複数のシステム間で情報を繰り返し照合する必要がなくなり、社内ネットワークの全体像をより迅速に把握し、一貫したデバイスデータに基づいて制御と事後対応を行えるようになります。
展示会への出展価値は、単なるブランド露出の機会にとどまりません。各市場で得た課題を製品企画へ持ち帰ることにこそ、その価値があります。
タイ市場では、多拠点、サプライチェーン、OTデバイスの管理に伴う負担がより明確になりました。米国と台湾での交流からは、AI、ゼロトラスト、コンプライアンス、サイバーレジリエンスに対する継続的なニーズが確認されました。日本のIT Weekでは、安定した導入と日常運用を重視する企業の姿勢が改めて示されました。市場によって重点は異なりますが、最終的には一つの共通認識に行き着きます。企業は持続可能な管理体制を構築するために、まず社内ネットワーク上のデバイスを把握する必要があります。
UPASにとって、これこそが社内ネットワーク管理に世界市場から改めて注目が集まっている理由です。サイバーセキュリティガバナンスは、最初から最も複雑な技術用語を追う必要はありません。企業はまず、基本となる第一歩を着実に進めることができます。社内ネットワークを可視化し、デバイスを識別し、ルールを策定し、継続的に監視することです。可視性がサイバーセキュリティガバナンスの出発点となれば、社内ネットワークの全体像を把握するためのソリューションは、バックエンドの基盤から、CISOが真に重視する中核的な課題へと自然に位置付けられるようになります。
アジアから米国まで、UPASは世界各地の顧客ニーズを製品開発とソリューション企画に継続的に反映しています。NAC + ITAMを通じて、より透明性が高く、制御しやすく、継続的な運用・保守にも適した社内ネットワーク環境の構築を支援します。
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